テーマ こども 玩具メーカー
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どんな分野?
コンピュータグラフィックを駆使したテレビゲーム、愛らしいキャラクター商品など、現代の子どもはたくさんの玩具(おもちゃ)に囲まれて育つ。ほかにも、子どもの豊かな想像力を養う「ごっこ遊び」のおもちゃ(人形、自動車など)から「ものづくり」を楽しめるおもちゃ(ブロックやロボットなど)まで、玩具メーカーでは年齢別の子どもたちの志向を研究し、アイデアを競い合って新しいおもちゃを開発している。
最近ブームになっているのが、幼児の発達を促す知育玩具や科学実験キットなど、楽しみながら学べる玩具だ。さらに、手作りのぬくもりのある木製の玩具、素朴な味わいのある伝統的な日本の玩具など、昔ながらの玩具も見直されつつある。
活躍の舞台
子ども向けの玩具は、形のある「おもちゃ」とソフトウェア(プログラム)による「コンピュータゲーム」に大きく分けられる。
前者の開発に携わるためには、大学で「機械工学」あるいは「電気通信工学」を専攻して「ものづくり」を基本から学ぶのがよい。あるいは、「工芸・デザイン」の分野で、プロダクトデザインを専攻するという選択肢もある。大学では、イラストや立体造形を用いて作りたいモノのイメージをつくり、それを安全かつ子どもに好かれるカタチに仕上げるための技法を学ぶ。
一方、コンピュータゲームの制作に進むには、芸術系統の「デザイン」、あるいは工学系統の「情報工学」などの学科で、プログラミングやコンピュータグラフィックを専攻するのが一般的だ。
学問へのアプローチ
この分野を専攻した人の進路としては、玩具メーカーあるいはコンピュータゲームをつくるソフトウェア会社への就職が代表的なコース。おもちゃのアイデアをデザインして企画につなげる能力、さらに人を説得するコミュニケーションの能力を磨くことで、実際の開発関連の職種に携わることができる。あるいは、子どもや家族のニーズを調査して開発部門に伝えるマーケティング、商品販売に関わる営業職、広告・宣伝の仕事もある。
商品開発の仕事は、アイデアが勝負の世界であり、時代の流れで変わる消費者の志向を読むことが肝心だ。特に玩具メーカーの場合には、子どもの世界の変化を敏感に捉えること、そして「子どもの発達を促す」という教育的な視点をもつことも重要となる。
このキーワードについて学べる学問分野
電気通信工学
電気や磁気の性質を応用し、生活や社会を快適にする、電気のエネルギー利用技術や情報通信などのエレクトロニクス技術を生み出す学問分野。機械としての表現されることも重要課題
工芸・デザイン
製品の形や映像・絵・文字などを使った、人間の視覚に訴える表現芸術。美術の応用領域として、社会ニーズにそった「美」を創りだす分野。「機能性」「快適性」を希求するのが特質
機械工学
ものづくりを軸としてきた工学の核となる<機械>を研究する分野。その原理と創意工夫を土台に新しい「機械」を設計・開発する。技術やパーツを組み立てる「機械システム」が中心に
児童学
家庭における「育児」に着目し、子どもの成長過程、親子・きょうだいの関係などを総合的に研究する。子どもの個性や感性をどう育むか、安心できる子育て環境の整備などがテーマ