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どんな分野?
フリースクールとは、いじめや引きこもり、共同生活になじめないなどの理由で、学校に通えない子どもを対象とした民間の教育施設。文部科学省が定めた正式な学校とは区別されており、通常は元々の学校に在籍した状態でフリースクールに通学することになる。
もともと通っていた学校の判断で、フリースクールに通った日数を出席扱いにできるケースもある。フリースクールでは、子どもが抱える問題や家庭の事情に応じた丁寧な指導が行われる。また、子どもの自由と自主性を大切にし、1人ひとりの学力や興味、将来の目標に合わせた教育を実践している。なかには、独特の教育理念を掲げ、特色のあるカリキュラムで優秀な生徒の養成をめざす施設もある。
活躍の舞台
代表的な進路は、学校や福祉施設など、子どもの教育や福祉に関わる職業だ。たとえば、学校に通えない子どもを受け入れるフリースクールや、学校の枠にとらわれないユニークな教育を行う民間教育施設(オルタナティブスクール)。高等学校を卒業していない人が「高等学校卒業程度認定試験」を受験して、大学や専門学校への進学や就職をめざすための学校(いわゆるサポート校)もある。
いずれも一般的な教育能力に加え、発達段階に応じて子どもの心に寄り添う、時には保護者も含めて相談に乗るなど、心理や生活の面で手厚いサポートができる人材が求められる。そのほか、社会福祉の視点から悩みを抱える子どもと家庭を支援する児童福祉施設の仕事も選択肢の1つとなる。
学問へのアプローチ
この分野を学びたい人に適した学問分野は教育系統「教員養成」。小学生、中学生を対象にした教育を専門的に研究する学問で、学校で子どもに教える教科内容と教室での指導法を実践的に学べる。
家政系統「児童学」も関連が深い。家庭や子どもの福祉の視点からこのテーマを扱う学問で、子どもの成長に応じたしつけや子育て法、子どもをもつ家庭と親子関係について研究する。
そのほか教育系統「教育学」も関連の深い学問分野だ。学校の制度や法律、学校での教育カリキュラムといった側面を研究する。フリースクールの社会的な役割や制度的な位置づけを考え、いじめや不登校など、子どもと学校をめぐる問題の解決法を探る。