テーマ こども モンテッソーリ教育
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どんな分野?
医師であり教育家であったマリア・モンテッソーリ博士が考案した教育法。子どもには、自分を育てる力が備わっているという「自己教育力」をベースに、自分で伸びる力を信じ、そのための環境を整える役割に徹すことで、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間」を育てることを目的としている。特徴的な点は、個性的な教具を使った活動を、子供たちが好きなだけ取り組むことが尊重されることである。大人は「教える」のではなく、子供たちの「知的好奇心」が自発的に現れるように、その環境を整えることが大切である。
活躍の舞台
モンテッソーリ教育は、もともと知的障害児への教育法であり、それが保育施設にも取り入れられ教育法を確立した。そのため、保育士や幼稚園の教員をはじめ、児童館や学童など子供に関わる職業が代表的である。その他、スポーツのコーチやインストラクター、音楽の講師など幅広く応用することができる。また職業に限らず、各家庭で普段何気なく接する中でも、ぜひ身につけておきたい考え方である。
学問へのアプローチ
モンテッソーリ教育を学べる学問としては、家政系統「児童学」と教育系統「教育学」が挙げられる。「児童学」は子供について科学的に研究する学問で、教育・心理・保健・表現などさまざまな面からアプローチしながら育児やしつけについて考える。「教育学」は人間の成長を助ける教育方法を総合的に研究する学問で、多様な教育の実態を把握したうえで、理想的な教育のあり方を探る。モンテッソーリ教育は文化教育も重視しており、動植物・地理・地学・歴史・道徳(宗教)・音楽・体育・美術などあらゆる要素を含んでいる。それぞれの専門的な学びから、モンテッソーリ教育の考え方につなげていくことが可能である。
このキーワードについて学べる学問分野
美術
絵画、版画、彫刻など、色とカタチによるオリジナリティのある造形によって「美」を表現する分野。いずれも具体化された作品により、人に感動を与えられるセンスや創作表現法を学ぶ
体育学
運動能力の増強やスポーツ競技の技術向上のために、「運動」を総合的に研究する分野。各種のスポーツで運動理論と実技力を培い、健康で頑健な身体づくりのノウハウや技法を探求する
音楽
楽器や人の声を用いて、形や色彩のない「音」による表現芸術。単独もしくは複数による演奏や歌唱の技法を研究し、自らの感性で心の奥深くに響く美しい音楽をつくることがテーマ
教育学
教育の本質を捉え、学校や職場、地域社会において人間の可能性を伸ばすシステムと技法を研究する学問分野。老若男女すべての「学ぶ人」に理想的な教育の環境を提供することが大目標
教員養成
教育への情熱や意欲をもとに、自らの教養・人格を向上させ、教える能力や対話のコミュニケーション能力などの専門スキルを研究・体得。教育のプロフェッショナルをめざす専門課程
児童学
家庭における「育児」に着目し、子どもの成長過程、親子・きょうだいの関係などを総合的に研究する。子どもの個性や感性をどう育むか、安心できる子育て環境の整備などがテーマ