テーマ コミュニケーションとメディア 報道
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どんな分野?
いかなるメディアにおいても、報道はその基本にあるといっていいだろう。事件や事故、社会で起こるさまざまな事柄を取材し、人々に伝える。報道があってこそ、メディアが存在するのである。
その報道も、インターネットの占める割合が日に日に増加している。新聞が配達される時間、ニュースが放送される時間を待たずして、いつでもどこでもリアルタイムな報道を手に入れることができる時代になったのだ。そんな中、既存のメディアは危機感をあらわにしている。もちろん、それで報道に関わる仕事がなくなることはないが、インターネットの持つ即時性のメリットを凌駕するようなコンテンツを模索する動きが活発だ。
活躍の舞台
テレビ、新聞をはじめとする報道機関で働くための特定の学部や学科はない。理系の学部を卒業し、その知識をいかした分野で記者として活躍する人は少なくない。報道全体に関わってくるということでは、「コミュニケーション論」「マスコミュニケーション論」「ジャーナリズム論」「比較メディア論」などがあげられる。
報道に対する一般的な知識を学ぶ一方で、自分の得意分野を持つことは就職だけでなく、報道に関わるようになってからでも力強い武器になる。それは「経済学」でも「法学」でもいいし、「農学」や「医学」でもいい。また、インターネットによる報道がポピュラーになりつつある今、IT技術で報道に関わっていく方法もある。
学問へのアプローチ
インターネットや携帯電話でニュースにアクセスすることが一般的になり、既存のメディアへの需要が減っているのは紛れもない事実だが、それではニュースの取材はというと、実はほとんど変化がない。事件の現場には必ず記者やカメラマンが出向かねばならないし、原稿を書くという作業も、これまでと変わらない。つまり報道にかかわる人材は、メディアの形がどうあっても必要不可欠なのである。
ただ、それをどう見せるかというポイントでは、今後の報道のあり方にはさまざまなバリエーションが存在する。単に事実を伝えるストレートニュースから、その根源をもっと掘り下げるドキュメンタリーまで、ネット時代に即した方法論が求められるだろう。