テーマ コミュニケーションとメディア

新たな双方向メディアの特徴を捉え、コミュニケーションの未来像を考える

　高速データ通信の普及、スマートフォンをはじめとする情報送受信ツールの小型化は、時間と空間を超えて情報を入手できる環境を実現しました。不特定多数の人々との交流・対話を実現するソーシャルメディアは、私たちのコミュニケーションのあり方を大きく変えました。さらに、身に付けたまま生活するウェアラブルの情報端末は、私たちの体がネットと常につながれたような、未来のコミュニケーションを予感させます。今後、５G環境が整備されれば、情報社会はさらに加速するでしょう。

　コミュニケーションの本質である人と人とのつながりを研究するには、さまざまな地域・時代の文化を研究対象とする人文科学系統の「文化学」が代表的な進路になる。言葉や思想、歴史、慣習など、人間が生み出した文化現象を総合的に研究するとともに、異文化間を比較的に研究し、異なる文化を持つ人々との交渉を実践的に学ぶ科目もある。 　また、コミュニケーションの有力な手段となる「言葉」を専門的に研究し、日本語・英語などによる会話能力と発信力・交渉力を養う「文学・語学」も関連が深い。そのほか、組織の中の人間関係や集団行動について学ぶ社会科学系統の「社会学」にも、マスコミとメディアコミュニケーションに関する研究・分析を行う科目がある。

コミュニケーションについて学べる代表的な学問は、「語学」「文化学」「社会学」の３つが挙げられます。「語学」は、人間の最も基本的なコミュニケーション手段である言葉と文字について研究する学問です。日本語や外国語による会話を学び、人々と交流するための発信力、交渉力を養います。「文化学」は人間の思想や歴史、風俗、習慣など、人類が作り上げた文化現象を研究する学問です。世界のさまざまな文化を比較研究し、異なる文化をもつ人々と交流するコミュニケーションの方法を実践的に学びます。「社会学」は人間の家族や学校、会社など、人間が形づくるさまざまな社会の課題を研究する学問。コミュニケーションやメディアの問題についても扱います。 コミュニケーションの本質は、人と人とが意思や感情を伝達しあい、相互に影響を受けながら成長していくこと。そして社会の変化とともに大きく変貌するメディアは、いわば世の中を映す鏡ともいえます。コミュニケーションやメディアをどのような視点で学びたいのかを考えてみましょう。