テーマ コミュニケーションとメディア ビジネスコミュニケーション
その他のキーワード
どんな分野?
現代のビジネス社会においては、同一チーム内の会議、上司と部下の間で取り交わされる報告や指示、取引先との交渉やトラブル処理など、さまざまな状況での円滑なコミュニケーションがビジネスのカギを握るといわれている。
たとえば、新しい企画や提案を行う場合でもあるいは意見の異なる相手との交渉や抗議を行う場面でも、まずは相手を振り向かせて聞く気にさせること、自分の意見を分かりやすく正確に表現すること、さらに相手を納得させて了解を取り付けることなど、各段階での対話力や交渉力、判断力を備えることが、企業の最前線で働くビジネスマンに求められる最も重要な能力の1つといっても過言ではない。
活躍の舞台
ビジネスコミュニケーションについて専門的に学べる学科は、主に「商学」「経営学」「社会学」といった社会科学系統の学部に設置されている。
大学では、まず個人単位や集団単位で人間がとる行動、集団内の人間関係といったテーマを研究する「社会学」、人間の心の基本的なしくみの解明して個人単位あるいは集団単位での心の動きを分析する「心理学」などの基礎知識を学ぶ。
こうしたジャンルの学問的な研究成果を土台にして、実際のビジネス社会を想定した対話力や交渉力、プレゼンテーション能力、さらに外国語の会話能力を実践的に学び、さまざまな場面や状況、人間関係の中で柔軟に対応できる高度なコミュニケーション能力を養うのが一般的なパターンだ。
学問へのアプローチ
ビジネスコミュニケーションは、企業社会を生きていくために不可欠な基礎力の1つといわれており、新入社員の教育で重点的に養成している会社も多い。大学4年間のうちに、自らのコミュニケーション力を高めておくことは幅広い職種で役立つだけでなく、就職の際にも有利に働くだろう。
最近のビジネス実践の場では、コミュニケーション能力に加え、自ら問題を発見して解決に導く総合的な「人間力」が求められるケースが多い。また、コミュニケーションを通して自分の長所と短所をきちんと理解できるよう心がけ、組織の中で自分がもつ能力を最大限に発揮することも大切。自分の行動が企業にどのように貢献できるかを見極めることが、ビジネス社会を生き抜くカギになる。
このキーワードについて学べる学問分野
社会学
家庭・地域・学校・企業など人間が作っている「組織」のしくみやはたらきを検証し、そこに生起する種々の現象を解析。社会病魔、福祉、環境、メディアといった現代的課題に迫る
経営学
人、モノ、カネ、情報を活用した「企業」活動の管理法と運営法を研究するジャンル。即戦力として実践的な知識と運用能力を養成するために、インターンシップ教育が盛んなのが特徴
文化学
世界の文化の多様性を土台に、古今東西の人や文化を総体的として比較。それぞれの文化特有の尺度や思想を発見・分析するジャンル。現地での「フィールドワーク」の研究手法がキモ
商学
モノやサービスなどの「商品」を売り買いするためのしくみやルール(習慣)、それをより多く売るための仕掛けや方法を研究する。物流・会計・金融(手形・証券・保険)が三本柱