テーマ コミュニケーションとメディア イベント
その他のキーワード
どんな分野?
会場で見て楽しむ舞台公演やプロスポーツ、参加して楽しむフェアやエキスポなど、イベントの魅力には大勢の人たちと同じ時間を共有して「盛り上がる」という要素がある。
また、企業が仕掛けるイベントには、自社のメッセージを広く社会に発信する役割もある。たとえば、新商品を紹介する展示会やフェアでは単なる「物産展」とは異なり、参加型のゲームやショウスタイルなど消費者に効果的にアピールする方法が工夫されており、企業と市民との新しいコミュニケーションのスタイルとして注目される。
さらに、ネットなどバーチャルな世界とは異なるリアルなふれあいや交流もあるイベントには、文化を伝える新しいメディアとしても大きな役割が期待されている。
活躍の舞台
イベントに関する専門知識を学んだ人には、広告代理店またはイベント会社に就職する道がある。イベント制作では企画からイベント当日の会場設営、スタッフの配置といった仕事のほか、マスコミへの広報、コストや人材の管理、会場の手配、といった現場を支える裏方の業務もある。イベント制作会社では、初めのうちはイベント現場のスタッフとしてさまざまな業務をこなし、経験と知識を身につけた後に、すべてのスタッフの仕事を総合的に管理するプロデューサーとなるのが一つの目標となる。
そのほか、一般企業で商品発表や展示会などを担当する広報・宣伝部門、またはイベント関連のマーケティング、コンサルティングといった職種に就く道もある。
学問へのアプローチ
イベントを研究対象とする学問としては、消費者や大衆など不特定多数の人々の行動や意識を分析する社会科学系統の「社会学」が代表的。この学問の応用領域では、エンターテイメントとしてのイベントや、企業の広告を目的としたキャンペーンなどのプロデュースを学べる「情報社会学」「情報メディア学」といった科目もある。魅力的なイベントを作るために必要な発想や企画力・構成力、大衆へのアピール力を養うことに加え、イベント運営の実務なども身につく。
そのほかに「経営学」の分野で、イベントについて専門的に学べる科目もある。さらに人文科学系統の「文化学」という選択肢もある。「文化学」の応用領域の「コミュニケーション学」では、イベントについて実践的に学べる科目が配置されている。