テーマ コミュニケーションとメディア ナビゲーション
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どんな分野?
「ナビゲーション」とは「ユーザーを導く」さまざまな装置や技術を指す。自動車に搭載されるカーナビゲーションや、ホームページ上でユーザーを特定のページに誘導する機能など、さまざまな用途で使われている。操作や状況に応じて「やるべきこと」を的確に指示することで、ユーザーの快適性や利便性を高める効果がある。
特に外出先で目的地までの道順を示すルート検索機能は、地図情報だけでなくリアルタイムの交通情報、周辺の店舗・施設案内も含めた総合的なガイドに発展しており、スマートフォンユーザーの人気を集めている。提供する企業にとっては、ショップ・商品・イベントなどの情報を伝える広告媒体として活用できるメリットがある。
活躍の舞台
この分野を専攻した人の進路は、ナビゲーションを用いたアプリやホームページをはじめ、さまざまなコンテンツを制作する業種が挙げられる。具体的にはWebマガジンや検索サイト、情報収集の入り口となる「ポータルサイト」などを運営するインターネット企業で、ナビゲーション先の取材や記事の執筆、商品・イベント情報の企画・運営に携わる仕事だ。
ナビゲーションシステムの設計、ネットワーク通信、収集した情報を地図上に展開するデータベースといった最先端の工学技術からのアプローチも考えられる。コンテンツ制作の専門技法に加えて、これら広範な領域にわたる知識を養うことで、プログラマー、エンジニアとして活躍の道も広がる。
学問へのアプローチ
この分野を大学で研究するには、「文化学」または「社会学」がおすすめ。「文化学」では、コミュニケーションの手段としてのナビゲーションを研究する。「社会学」は、情報やメディア、マスコミの問題をはじめ、現代社会の実像をさまざまな切り口で分析する学問分野。ナビゲーションを実現するマルチメディア技術をはじめ、パソコンやスマートフォンなど情報機器の活用法を総合的に学べる。
ナビゲーションを活用したゲームやアプリを開発するなら、「工芸・デザイン」「芸術系学際」の分野に進む選択肢もある。さらに、「電気通信工学」では、コンピュータのナビゲーションソフト、インターネットのナビゲーション、カーナビゲーションなどの技術を実践的に学べる。
このキーワードについて学べる学問分野
電気通信工学
電気や磁気の性質を応用し、生活や社会を快適にする、電気のエネルギー利用技術や情報通信などのエレクトロニクス技術を生み出す学問分野。機械としての表現されることも重要課題
工芸・デザイン
製品の形や映像・絵・文字などを使った、人間の視覚に訴える表現芸術。美術の応用領域として、社会ニーズにそった「美」を創りだす分野。「機能性」「快適性」を希求するのが特質
社会学
家庭・地域・学校・企業など人間が作っている「組織」のしくみやはたらきを検証し、そこに生起する種々の現象を解析。社会病魔、福祉、環境、メディアといった現代的課題に迫る
文化学
世界の文化の多様性を土台に、古今東西の人や文化を総体的として比較。それぞれの文化特有の尺度や思想を発見・分析するジャンル。現地での「フィールドワーク」の研究手法がキモ