労務
労務の特徴
社員の勤怠管理(出社状況、勤務時間の把握など)、給与・賞与の計算、労働組合との交渉、社会保険関係の手続などを担当するのが労務である。福利厚生制度の提案や運営などにも携わる。人事部のなかに置かれることが多いが、採用担当などと兼務するケースは少なく、専門のセクションとして、あるいは専任の担当者が置かれる場合が多い。労務の仕事の本質は、社員のやる気を引き出し、企業の業績アップにつなげることである。社員が安心して気持ちよく働けるよう、社内環境を整えることが期待される。労務担当者は、専門知識に加え、周囲から信頼される誠実な人柄や柔軟な姿勢を備えていることが望ましい。
労務に関連する資格
社会保険労務士(国家資格)、産業カウンセラー(公的資格)、メンタルヘルス・マネジメント検定。
社会保険労務士の国家資格は、労務の仕事に直結する試験である。この資格を持っていなくても社内で労務の仕事をすることは可能だが、受験勉強に取り組めば業務に直結する知識を得ることができるだろう。また、近年は働く人のメンタルヘルスに関心が集まっている。労務担当者は最前線でこのような問題に対応しなければならない。その意味で、産業カウンセラー(社団法人 日本産業カウンセラー協会)の資格を取得したり、メンタルヘルス・マネジメント検定(大阪商工会議所など)を受験しておくと、業務に役立つかも知れない。