国際連合職員(幹部・専門家)
国際連合職員(幹部・専門家)の特徴
国連の職員は大きく専門職(管理職を含む)と一般職に分かれ、それぞれ役割が異なる。専門職は、専門的な知識や技能を活かして業務にあたる職員である。一般職は専門職の下で一般業務に携わる。国連の専門職になるためのルートは複数ある。最も代表的なのは、年に一度実施される競争試験に応募することである。この試験は32歳以下の若年者を対象に実施され、書類審査、筆記試験、面接・プレゼンテーションなどを経て採用者が決まる。応募条件は、国連の業務に関連する分野で学士号を取得している(大学卒である)こと、英語かフランス語で仕事ができることである。このほか、欠員を埋めるために、特定の分野で職員が公募されることも多い。
国際連合職員(幹部・専門家)に関連する資格
TOEFL、フランス語能力認定試験(TEF)、各種語学検定試験、関連分野の学士号など。
国連職員になりたいなら、仕事ができるレベルの英語力かフランス語力を備えていなければならない。また、採用選考時にはそれ以外の語学の能力も評価の対象となる。国連の競争試験に応募するためには、業務に関連する分野で学士号を取得していればよい。しかし、実際には修士以上の学位を持っているほうが有利であるし、競争試験以外のルートで採用される可能性も高まる。国連に限らず多くの国際機関では、学んだ分野や学位の有無が重視される。日本国内ではあまりみられない傾向である。
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経済学
モノやサービスを交換するしくみ=「生産→流通→消費」の観点から、世の中の人々のより良い暮らしを探求する分野。数理的な要素が強いこと、国際的な視点が重要なことが二大特徴
国際関係学
世界の国々の実情をとらえ、地域が抱える問題について研究する学問。民族固有の文化を理解しつつ、「世界の政府」「世界の市民」、「国連」による安定した国際社会づくりが一大テーマ
法学
社会の公平さと我々の生活の安全を保つためのルールを学ぶジャンル。法律は、国としてのカタチを整える術、人々の行動の規範や手順のモデルでもあり、かつては万能視された時期も
社会科学系学際
資源枯渇、環境汚染、人口爆発、食糧不足、安全保障問題など現代的な大テーマに、従来の学問的枠組を超えてアプローチする新分野。「総合的な視点」「多彩なテーマ」がキーワード