助産師
助産師の特徴
妊産婦のよきアドバイザーであり、出産のスペシャリスト。分娩の介助や産後のケアだけでなく、保健指導や健康診断を通して妊婦の不安を軽減させ、安心・安全な出産へと導く。かつては親戚や“ご近所さん”がこのような相談役を担っていたが、核家族化が進み、近隣住民との関係も希薄になった昨今では、身近な相手からアドバイスをもらう機会は減少している。そのため、専門知識をもって妊産婦をサポートする助産師は、医療機関のみならず、保健所や母子保健センターなどの地域社会においても、活躍が期待されている。また自然分娩が見直されていることから、助産院(助産所)の開設を求める声も多い。幅広い知識と技術、そして妊産婦の不安をくみ取り安心を与えられる温厚篤実な人間性が必要とされる職業である。助産師の資格をとるのは容易ではないが、生命の誕生に立ち会い、母と子の絆づくりに関わる仕事は、他の職業にはない喜びを味わえるだろう。
助産師に関連する資格
「助産師」になるには、まず「看護師」(受験資格を含む)を取得しなければならない。その後、助産師の養成コースのある学校や助産師養成所で6カ月~1年以上かけて専門学科を卒業すれば、受験資格が得られる。「看護師」を取得するためには、看護学科のある大学や短大、専門学校を卒業して国家試験に合格しなければならない。
助産師に興味がある人は、この分野の学問を調べてみよう
保健・衛生・医療技術学
医療・福祉活動を医師と共に支える「保健衛生」「リハビリ」「医療技術」を研究する学問。衛生環境を整えて病気を予防したり、社会復帰を助けたりして国民の健康を守ることがテーマ
医学
人間の身体のしくみや生命活動を、健康との関係で科学的に捉え、人間の病気やケガのメカニズムを解明。その治療法と予防法を総合的に研究する学問。研究の進歩が著しい最先端科学
看護学
医療現場や福祉施設、地域社会における看護と介護のプロフェッショナル領域。医師をサポートしつつ、病気の人や高齢者・障害者を、身近にあって心身両面からケアするための実践学問