保育士
保育士の特徴
保育園や児童福祉施設で児童の保育につく。以前は「保母」「保父」と呼ばれていたが、現在は男性も女性も『保育士』という名称の国家資格。幼稚園教諭との違いは、幼稚園教諭が文部科学省管轄の教師であるのに対し、保育士は厚生労働省管轄の福祉職員となっていることだ。しかし近年の社会の要請、幼稚園の保育時間の延長化や、少子化による幼・保一元化により、仕事内容はだんだん似通ってきたといわれている。特に3歳児以上の保育にあたる保育士と幼稚園教諭との仕事に差がなくなってきたとされ、保育士か幼稚園教諭の資格を持つ者には、もう片方の資格を取りやすくするよう法律も改正されている。
保育士に関連する資格
保育士になるには、(1)保育士資格試験を受けて合格する (2)保育士資格が取れる大学・短大・専門学校を卒業する、の2種類の方法がある。
(1)は、卒業と同時に資格が取得できるので、保育士になりたいという大多数がこの道を選んでいる(保育士と幼稚園教諭両方の資格を取得できる学校も多い)。また、幼児教育の専門学校では、社会・児童福祉、発達心理学、小児保健、小児栄養学、保育原理といった短期大学の課程を通信教育として組み込んでいるところもある。こうした保育の基礎知識以外に、ピアノや声楽・絵画制作の実技指導の能力も必要だ。保育に関する深い知識と経験や体力のほか、児童の保護者に対する対人折衝能力なども要求される。
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教育学
教育の本質を捉え、学校や職場、地域社会において人間の可能性を伸ばすシステムと技法を研究する学問分野。老若男女すべての「学ぶ人」に理想的な教育の環境を提供することが大目標
教員養成
教育への情熱や意欲をもとに、自らの教養・人格を向上させ、教える能力や対話のコミュニケーション能力などの専門スキルを研究・体得。教育のプロフェッショナルをめざす専門課程
児童学
家庭における「育児」に着目し、子どもの成長過程、親子・きょうだいの関係などを総合的に研究する。子どもの個性や感性をどう育むか、安心できる子育て環境の整備などがテーマ