大学入試で課せられる小論文の字数は800字や1000字程度のものが多く、800字というと400字詰め原稿用紙2枚分です。こう考えると文字量はさほど多くないことがわかります。また、小論文は思いつくままに書くものではなく、序論、本論、結論といった構成を基に書きます。800字の小論文でしたら3段落構成で次のように書くのが一般的です。
小論文は暗記科目ではありません。頻出テーマなどに関する知識も必要ですが、それを基に自分の考えを拡げたり、深めたりする、その訓練が大事です。採点官はあなたの発想の拡がりや深まりがどのようなものなのかを見ます。この発想力を日頃から鍛えることが小論文の勉強につながります。そして発想で得たメモを基に小論文を書き、それを先生に批評してもらい、その批評を基に何度か書き直してみてください。ある程度力が付いてきたら志望する大学の過去問に取り組み、傾向をつかんでおくとよいでしょう。
大学や社会では、主体的に考え、自ら課題を設定し、周りの人と協調しながら問題を解決していく「問題解決能力」が求められます。このためには発想を豊かにすることが大切ですが、発想で得た自分の考えも相手に伝わらなくては意味がありません。ですから、自分の考えを、筋道立てて、わかりやすく相手に伝える「コミュニケーション能力」が求められます。小論文を書くことは、これらの能力を育成するのに最適な学習法なのです。
総合型選抜・学校推薦型選抜で実施される面接は、主に4種類あります。一人 自己推薦書の生徒を面接官が評価する「個別面接」、複数人の生徒を面接官が出願活動報告書評価する「集団面接」、複数人の生徒が行う議論を面接官が評価す手続スポーツ活動報告書る「グループディスカッション」、そして一人の生徒の発表を面接官評価する「プレゼンテーション」です。
いずれも評価の中心は、質問に対する理解力や論理性といった返答の中身です。しかし、いくら素晴らしいことを語っても、声がとても小さい、苦虫をつぶしたような顔をしているなど、面接官が困惑するような言動・態度はマイナスの印象を与えかねません。「プラスの印象」の明確な評価基準があるわけではありませんが、若者らしくはつらつと受け答えをしようとする前向きな姿勢は見せたいものです。
面接で聞かれるのは、志望理由に関することが中心です。事前に志望理由書を作成することになると思いますが 、その内容に基づいたことをきちんと語れることが大切です。対策は志望理由書の「突っ込みどころ」を探すこと。
先生や保護者など周囲の大人に志望理由書を見せて、「もし面接官だったらどこに興味を持つか」を指摘してもらい、それに対する想定問答を作ってみるといいでしょう
プレゼンテーションも、志望理由書の 内容に基づいて行うことが多いです。模造紙やパソコンなどで作成した資料 を用いて発表する場合もありますが、その際に大切なのは美しさよりもわかりやすさ。自分の伝えたいことがダイレクトに伝わる資料作りを心がけましょう。そしてプレゼンテーションするにあたり注意してほしいのが、自己PRだけでなく未 来のビジョンを示すことです。総合型選抜・学校推薦型選抜を目指す人は、スポーツや生徒会で活躍するなど高校での活動に自信を持っている人が多いと思います。それを伝えることも大切ですが、総合型選抜・学校推薦型選抜は将来の展望を評価するというのが基本姿勢。自己PRにとどまらず、これまで築いた実績が大学入学・卒業後の構想にどうリンクしているのかを伝えることが大切です。総合型選抜・学校推薦型選抜は、未来の目標を明確にして進む道。就職活動のよい予習にもなりますので、未来をデザインする構想力やプレゼン能力を磨くつもりで積極的 に取り組んでほしいです。