大学に進学するには、大別して3つのルートがある。
①学力中心の「一般選抜」、②人物本位の「総合型選抜」、③学力+人物の「学校推薦型選抜」―のいずれかに合格することが必要だ。
これらの中から、自己の志望や学力、個性、活動などを十分に分析して、「自分がどの試験に向いているか」を考え、入試を選んで受験する。
「一般選抜」は翌年実施され、国公立大:「大学入学共通テスト(1次)+個別学力検査(2次)」、私立大:「3教科中心の学科試験」または「大学入学共通テスト利用入試」というのが一般的だ。
ここでは2学期を中心に行われる、私立大の「総合型選抜と学校推薦型選抜」について紹介しよう。
私立大では、全入学者の約10%が「総合型選抜」、約40%が「学校推薦型選抜」で大学生になっているのが実態。この2つの入試で入学者の半数を占めており、その役割は重要だ。
特に学力+人物重視の学校推薦型選抜は、ほとんどの大学が実施し、評価されている。
私立大は現役中心で、専願が多い。合格のチャンスが多いから、チャレンジしよう。
▶「総合型選抜」では、出願前に1〜2回の予備面接やインタビューを行う大学もある。
▶私立大では「指定校制推薦」と「公募制推薦」とがあり、多くの大学は併用している
「総合型選抜・学校推薦型選抜」の詳細については後述するが、これらの試験で最近注目されているのが「プレゼンテーション能力」だ。企業の事業提案、研究成果、開発商品などの情報伝達ならば必要性を理解できるが、「総合型選抜・学校推薦型選抜でどうして?」と疑問を持つ受験生がいるかもしれない。
これらの入試で必要な「エントリーシート」や「志望理由書」「面接」「小論文」などのべースが、すべてプレゼンテーション(プレゼン)に通じているのだ。
特に「志望理由書」や「面接」は、自分をいかに大学や面接官にプレゼンするかが問われており、これは将来の就職活動や企業での企画発表、営業活動などにも役立つ。この受験を機会に、プレゼン能力を身につけたいものだ。
※このスケジュールは一例です。大学によってはこのスケジュールと異なることもありますので、詳細は大学ごとにご確認ください。
▶総合型選抜には「論文・レポート重視」「面接・面談重視」「自己アピール重視」など、さまざまな選考方法がある。
▶プレゼンでは図表、パソコン、プロジェクターなどを利用可とする大学もある